今日の花(2009.5.10)

鬼怒川温泉では今、春の山草展、開催中です。
鬼怒川ようらくつつじが人気で多くの方が買い求めていました。(600円〜数万円)
さいかちから車で20分ほどですのでお出かけ下さい。 景色抜群の 船下りも始まり、鬼怒川温泉は大賑わいですよ。
 正面に見える盾岩にはウチョウランが多く自生していました。
 わたしが18歳の時、ここ鬼怒川温泉で大工の修行中、ある日親方に「昼休み車出してくれ」と言われ連れて行かれた所が、この盾岩でした。
 展望台に上ると、柵の内側にスミレの様な花、当時イワチドリと言われていた羽蝶蘭が咲いていました。
 親方が「お前も採っていけ」と言われましたが、「おれはいいっすよ」全く興味が無く断ったのを今でもはっきりと覚えています。これは35年前の話です。
それから数年後、爆発的なうちょうらんブームとなり、ここにも多くの採集者が訪れ、崖から落ちて怪我をする人や亡くなる人が多くいました。現在はこの展望台は閉鎖されているそうですが、100m位下流に吊り橋を建設中(平成21年6月完成予定)でそれと合わせて展望台への歩道も整備するそうです。
 さいかちからの帰りに行ってみては。(車で30分)彗星(散斑縞紅一点)
 平成2年初花の彗星です。(写真は平成3年)
 19年前の花なのに今でも問い合わせの有る花です。
 紅峰の実生花に本物の紅峰を交配して生まれた花で、初花の時に斑入りが2本出て同一固体とも見えるそっくりな花で、一本はGセンターさんに譲り、一本は自分で作りました。
 二年連続で分球の子は斑の入らない緑葉で親だけに斑は残っていました。
 三年目にはやはり親には斑は入ったものの、派手派手の斑だった事と、実生も多く出始まった事も有りUさんに譲った花です。
 次の年にUさんの所へ見に行ってみると、やはり子は斑無し、親は更に派手派手で花前なのに葉先から傷みがきていて「今年で終わる」と見てきたのを覚えています。
 彗星の実生はというと、種のりが良く、出た芽は斑入りが抜群に多く、大量の斑入り紅一点花と紫一点花ができました。
 親の彗星に似た花から形を良くした花、白地の紫一点となった花などなど。
 この時には斑入り作りはなんと簡単なものと、そう思ったものでした。
 これらの花を使ってこんどは更に良い花をと思って大量に交配しました。
 ところが、播種する時になってびっくりです。
 種のりが悪いのなんのって、当然発芽も悪く、斑入りも僅か、彗星を取り戻そうとしても、すでに遅しでした。
 種のりが悪い子供たちに見切りをつけ、彗星実生で全部手放したのですが、その中の数本が彗星という名で出回ってしまったようです。